ども！現役7年目のチャットレディのREIです！
チャットレディとして頑張っているアナタ、確定申告と聞いて難しそう・面倒くさい・何から手をつけていいか分からないと感じていませんか？
もしかしたら、
税務署ってなんだか怖い…
正直、申告しなくてもバレないんじゃな？い
なんて思っている人もいるかもしれませんね。
REIはかつて、役所の税務課で確定申告の受付を担当していた元税務職員です。
毎年、たくさんの方の確定申告を見てきました。
このガイドは、そんなREIが税務署側の視点と今まさに申告をしようとしている実践者の視点両方から、チャットレディの確定申告について「幼稚園児にもわかるレベル」で徹底的に優しく解説していきます。
こんな疑問を抱えているアナタに、この記事を読めば
なんだ、確定申告って意外と簡単かも！
REIさんの記事を読めば、私にもできる！
と自信を持ってもらえるはずです。
税金は、決して難しいものでも、怖いものでもありません。
知ってしまえば、アナタの頑張って稼いだお金を賢く守るための、大切な知識です。
さあ、一緒に確定申告の扉を開いて、お金の不安から解放されましょう！
なぜチャットレディに確定申告が必要なの？
「確定申告」って聞くと、なんだか難しくて自分には関係ないって思っていませんか？
特に、チャットレディのお仕事は、会社勤めとは違う働き方なので、「本当に必要なの？」「バレないならしなくてもいいんじゃない？」って考える人もいるかもしれませんね。
でも、結論から言うと、チャットレディの収入も、ほとんどの場合、確定申告が必要になります。
そして、正しく申告することは、アナタにとってメリットがたくさんあるんですよ。
ここでは、以下のようなことを優しく解説していきますね。
そもそも確定申告とは？
確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間(これを「課税期間」と呼びます)の収入と経費を計算して、最終的に支払うべき税金(所得税や復興特別所得税など)の額を国に報告する手続きのことです。
会社に勤めている人は、会社が代わりに税金を計算して給料から天引きしてくれますよね(これを年末調整と言います)。
でも、チャットレディのように会社に所属せず、個人で活動している場合(これを「個人事業主」という働き方です)、自分で自分の収入と税金を計算して、国に報告する義務があるんです。
これが確定申告だよ！
チャットレディの収入は「事業所得」または「雑所得」
チャットレディの収入は、税法上、「給与所得」ではなく、事業所得または雑所得として扱われます。
事業所得とは？
継続的に繰り返しお仕事をしていて、それだけで生計を立てられるくらいの規模になっている場合や、事業として独立して行っていると認められる場合に当てはまります。
青色申告という、税金が安くなる特別な申告方法を選べるメリットがあります。
雑所得とは？
副業としてたまに活動している場合や、事業とまでは言えない規模の場合に当てはまります。
白色申告という、青色申告よりシンプルな方法で申告します。
どちらに該当するかは、収入の規模や事業性が総合的に判断されますが、一般的にチャットレディとして本格的に活動している場合は、事業所得として申告するケースが多いです。
そして、「事業所得」として申告する方が、節税できるメリットが大きいので、このガイドでは主に事業所得を前提に話を進めていきますね。
「事業所得」を選ぼう！
確定申告の義務がある人・ない人(20万円の壁＆扶養の注意点)
全員が確定申告をしなければならないわけではありません。
アナタが確定申告の義務があるかどうかは、アナタの働き方や他の収入の有無によって変わってきます。
アナタはどちらに当てはまる？自分の働き方を確認しよう！
チャットレディの収入から必要経費を引いた所得の合計が、年間48万円を超える場合は確定申告が必要です。
例えば、アナタがマダムとおしゃべり館で、2024年の1年間に、チャットレディの収入が50万円あり、必要経費が全くなかったとします。
この場合、所得は50万円となり、48万円を超えているので確定申告が必要になります。
※48万円という金額は、「基礎控除」といって、誰でも無条件に所得から引ける金額のこと。
所得がこの金額以下なら、所得税はかからないので申告は不要(ただし住民税はかかる場合があります)。
会社からの給料があり、チャットレディの収入が副業としてある場合、チャットレディの所得(※収入から必要経費を引いた金額)が年間20万円を超える場合は確定申告が必要です。
例えば、あなたが会社から帰ってきて夜1時間だけ、あるいは土日に3時間だけチャットレディのお仕事をしていて、マダムとおしゃべり館で2024年の1年間に、チャットレディの所得が21万円あったとします。
この場合、確定申告が必要になります。
「20万円の壁」とよく言いますね！
注意家族の「扶養」に入っている場合
家族(夫など)の扶養に入っている場合、チャットレディの「所得」が増える(稼ぐ金額が大きくなる)と扶養から外れてしまう可能性があります。
扶養から外れると、ご家族の税金が増えたり、ご自身の健康保険や年金などの負担が増えたりすることがあります。
扶養の範囲は、所得の種類や年間の所得金額によって細かくルールが分かれています。
103万円の壁・130万円の壁・150万円の壁など、いくつか種類があるので、自身の状況をしっかり確認しておきましょう。
チャットレディのような高収入が期待できるお仕事の場合、扶養内はすぐに超えてしまう可能性が高いので、特に注意が必要です。
誰に、何を、どうやって確認する？
まずは、扶養に入っているご家族(夫など)に、自分の年間所得の見込み額を伝え、現在入っている扶養の種類(例：所得税の扶養、社会保険の扶養など)を確認してもらいましょう。
その上で、以下のことを詳しく聞くのがを教えてもらうのが一番確実です。
- 〇〇万円までなら扶養内でいられるのか
- 扶養から外れると、家族の税金や社会保険料が具体的にどう変わるのか
もし家族に聞きにくい・わからない場合は、旦那の会社の総務や上司に聞いてもらう、あるいは住んでいる地域の区役所の税務課や国民健康保険担当課、または年金事務所に相談することも可能です。
その際、「年間で〇〇万円くらいの収入(経費を引く前の金額)がありそうなんですが、扶養に影響しますか？」といったように、ご自身の状況を具体的に伝えるとスムーズです。
確定申告をしないとどうなる？(無申告加算税、延滞税などのペナルティ)
もし、確定申告が必要なのにしなかった場合、どうなるでしょうか？
「バレないかも」と思うかもしれませんが、今の時代、税務署はさまざまな情報からアナタの収入を把握できます。
例えば、チャットレディサイトから税務署に情報が提供されることもありますし、大きな買い物をしたり、銀行口座の入出金に不審な点があったりすれば、そこから調査が入る可能性もゼロではありません。
もし発覚すると、以下のような税が加算される(余計に多く払う)ことになるかもしれません。
- 無申告加算税：本来の税金に加えて、さらに税金が上乗せされます。最大で20％も増えてしまうことも。
- 延滞税：税金を期限までに納めなかった場合に発生する遅延利息のようなものです。日数が増えるごとにどんどん増えていきます。
- 重加算税：もし、意図的に収入を隠したり、嘘の申告をしたと判断された場合、非常に重い罰則が課せられます。最大で40％もの税金が上乗せされることもあり、社会的信用も失うことになります。
「テレビで見るような『脱税』は、申告を全くしなかったり、収入を意図的に隠したりした場合に起こります。
きちんと申告していれば、脱税で追及される心配はまずありません。
逆に、『主婦だから申告しなくていいって聞いた』『少ししか稼いでいないから』と安易に申告を怠ると、後になって無申告加算税や延滞税といった余計な税金を払うハメになることも。
特に、家族に内緒で活動している人は、知らずに多額の追徴課税が来てしまうと困りますよね。
税務署は怖い場所ではありません。
きちんと申告していれば、余計な心配やペナルティを背負う必要は全くないのです。
次では、確定申告を始めるために、どんな書類を準備すればいいのかを具体的に見ていきましょう。
確定申告を始める前の準備：必要な書類を解説
確定申告は「何から手をつけていいか分からない」と感じる人が多いのですが、実は必要なものをしっかり集めることから始まります。
必要な書類や情報がきちんとそろっていれば、実際の申告作業はグッとスムーズになりますよ。
ここでは、チャットレディとして確定申告をするために、アナタが何を準備すれば良いのかを具体的にリストアップし、詳しく解説していきます。
確定申告の必須アイテム！これだけは用意しよう
まずは、確定申告に必ず必要になるものを確認しましょう。
チャットレディサイトからの年間収入を示す書類
多くのチャットレディサイトでは、1年間の報酬額をまとめた支払証明書といった名称の書類を発行してくれます。
実際の支払調書の写真
これが、アナタの1年間の収入を証明する大切な書類になります。
サイトによっては、期間を指定して自分で発行できる場合や、サポートに問い合わせて発行してもらうパターンが多いです。
確定申告の時期(1月下旬～2月頃)になったら、登録しているサイトのマイページやサポート情報、お知らせ等を確認して、発行方法を調べておきましょう。
経費のレシート・領収書・明細書
これが確定申告のカギとなる、最も重要な書類と言っても過言ではありません。
チャットレディのお仕事で使ったお金の証拠です。
交通費のICカード履歴、オンラインショッピングでの購入履歴、クレジットカードの明細なども、経費の証明として使えます。
え、こんなものまで？
と思うかもしれませんが、チャットレディの仕事に少しでも関連する支出は、とりあえず全て保管しておきましょう。
後で全ての経費を計算するときに、どれが経費になるか仕分けをするのでご安心ください。
REIが市役所で確定申告の受付をしていた際、毎月きちんと経費をまとめておくことの重要性を痛感しました。
確定申告期間(2月中旬〜3月中旬)になってから1年分のレシートを慌ててまとめるのは、まさに「地獄」です。
日々の収入と経費をこまめに記録し、レシートや領収書も分類して整理しておくことが、スムーズな確定申告への最大の鍵です。
会計ソフトや家計簿アプリで決まった日に記録する習慣をつけよう！
チャットレディの仕事の1つとして、毎月経費を計算し、アプリに登録するのをタスクに加えておくのもおすすめです。
マイナンバーカード(または通知カード＋運転免許証など身分証明書)
確定申告には、マイナンバーの記載が必須です。
マイナンバーカードがあれば、これ1枚で本人確認とマイナンバーの証明ができます。
もしマイナンバーカードがない場合は、マイナンバー通知カードと、運転免許証や健康保険証などの「本人確認書類」の両方が必要になります。
銀行口座情報
税金を納める(納税する)時や、払いすぎた税金が戻ってくる(還付される)時に必要になります。
申告書に口座情報を記載する欄がありますので、通帳や銀行のアプリで支店名や口座番号を確認して控えておきましょう。
場合によっては必要になる書類
アナタの状況によっては、以下の書類も必要になる場合があります。
チャットレディが副業で、会社勤めをしている場合は、会社から発行される源泉徴収票が必要です。
これは、会社がアナタの代わりに国に納めた所得税の金額が書かれている書類です。
通常、12月や1月に会社から発行されます。
一部のチャットレディサイトや事務所では、業務委託の報酬を支払った証拠として支払証明書を発行してくれる場合があります。
これは確定申告書を作成する際の参考にできます。
発行義務があるわけではないので、必ずもらえるとは限りません。
もらえなくても、自分で収入を計算できれば問題ありません。
控除に関する書類
所得税を安くする所得控除(しょとくこうじょ)という仕組みがあります。
これを利用すると、支払う税金が減る可能性があります。
例えば、以下のような控除があります。
- 医療費控除：1年間で10万円以上の医療費を払った場合
- 扶養控除：扶養している家族がいる場合
- 生命保険料控除：生命保険に入っている場合
利用できる控除があれば、その証明書（医療費の領収書、生命保険料控除証明書など）が必要になります。
確定申告は、準備が9割と言っても過言ではありません。
日頃から収入と経費を記録し、関連書類を整理しておくことで、申告直前の慌ただしさを大幅に減らすことができます。
「こんなものまで経費になるの？」という疑問は、次の【最重要】チャットレディの「経費」を徹底解説！で、REIがさらに詳しく説明しますのでご安心くださいね。
【最重要】チャットレディの「経費」を徹底解説！どこまで認められる？
確定申告で税金を安くする、1番のポイントが経費(必要経費)です。
アナタが頑張って稼いだ収入から、お仕事のために使ったお金(＝経費)を引くことで、税金がかかる額を減らすことができます。
これは、そのままアナタの支払う税金を安くすることにつながるので、決して手を抜かずにしっかり取り組みましょう！
ここでは、チャットレディでどんなものを経費にできるのか、そして「ここがポイント！」という注意点まで、具体的に解説していきます。
そもそも「経費」って何？
「経費」とは、アナタが収入を得るために使ったお金のことです。
例えば、会社員が仕事で使う文房具代や交通費が経費になるように、チャットレディのアナタが、お客様とのコミュニケーションを円滑にするため、より魅力的に見せるため、効率よく仕事をするために使ったお金は、基本的に経費として認められる可能性があります。
チャットレディのお仕事で、具体的にどんなものが経費として認められるのか、よくある項目をリストアップしました。
通信費(インターネット代、スマホ代)
チャットレディのお仕事は、インターネット環境とスマートフォンまたはPCでやりますよね。
自宅のインターネット回線費用や、仕事で使っているスマートフォンの通信費も、経費にできます。
ただし、プライベートでも使用している場合は、家事按分(かじあんぶん)といって、仕事で使った割合を合理的に計算して、その分だけを経費にします。
REIは会計ソフトに記録する際、「仕事でどれくらいの時間使っているか」を記録していました。
例えば「1日2～3時間、平日5日稼働しているから、月の利用時間の半分は仕事用」というように、明確な根拠を示すことが大切です。
消耗品費
お仕事で使う、比較的安い(10万円未満)物品のことです。
| 用途 | |
| 化粧品・コスメ類 | に魅力を伝えるためのメイク用品 |
| 衣装・アクセサリー | に見せるための洋服、下着、アクセサリー。 |
| ウィッグ・カラコン | メージチェンジや印象アップのため。 |
| 照明器具・美顔ライト | 画面映りを良くするため。 |
| 文房具 | 業務連絡のメモなど。 |
| PC周辺機器 | ヘッドセット、Webカメラ、マイク、リングライトなど。 |
| その他 | 背景になるインテリア小物、写真撮影用の小物など、仕事に直接関係するもの。 広告宣伝費 |
化粧品やコスメ、衣装、アクセサリー等は、プライベートでも使うものなので、仕事専用にするか、使用割合を明確にすることが重要です。例えば、「仕事用ポーチに入っているものは全て仕事用」と決めておくなど。
広告宣伝費
アナタ自身をアピールし、集客するために使った費用です。
SNSでの広告費(例：InstagramやX※旧Twitter)などで、自分のチャットレディ活動を宣伝するために支払った広告費用などが該当します。
チャットレディ事務所では、トップ画像を無料で撮影してくれることが多いですが、自分でプロのカメラマンに依頼したり、特定のイベント告知のためにSNS広告を利用したりした場合に計上できます。
地代家賃(自宅兼事務所の場合の家事按分)
自宅でチャットレディのお仕事をしている場合、家賃や住宅ローン、電気代、ガス代、水道代なども経費にできる可能性があります。
これを「家事按分(かじあんぶん)」と言います。
例えば、家賃の一部を「仕事場」として使っているとみなして経費にする方法です。
家賃や光熱費の総額に、仕事で使っている部屋の面積の割合や仕事をしている時間の割合をかけて計算します。
例：家賃10万円の2DKで、1部屋(全体の30%)を仕事部屋として使い、電気代は仕事で60%使っていると主張する場合、家賃は3万円、電気代は60%を経費にできます。
家事按分は、税務署から「本当に仕事で使っているの？」と聞かれたときに、合理的な説明ができるかどうかが重要です。
例えば、自宅の間取り図を用意し、仕事部屋の面積が全体の何%かを計算しておく、といった記録を残すことで、より具体的な根拠を示すことができます。
間取り図は、手書きのものでも大丈夫です。
この部屋で、このくらいの割合で仕事をしているよ！
と説明できる客観的な根拠になるもの(数字)が望ましいです。
減価償却費(PC、カメラなど高額な設備)
10万円以上の高額な物品(パソコン・高性能カメラ・照明機材など)は、購入した年に全額を経費にするのではなく、「減価償却費」として数年間かけて少しずつ経費にしていきます。
例えば、20万円のパソコンを購入した場合、購入した年に全額を経費にするのではなく、4年かけて毎年5万円ずつ経費にする、といった形です。
チャットレディのお仕事では、消耗品費で対応できる範囲が多いので、この減価償却費に該当するような高額な買い物はあまりないかもしれません。
1万円のパソコンも、10万円未満なので消耗品費として一括で経費にできますよ。
高額なものを買った時だけ「減価償却」を意識すればOKです。
旅費交通費
チャットレディの仕事に関する打ち合わせ場所への移動費などが該当します。
ライブゴーゴーなどの座談会で、参加が自己負担だった場合の交通費などは計上できます。
普段はあまり使わない項目かもしれませんが、仕事に繋がる外出費は忘れずに記録しておきましょう。
書籍代・研修費
チャットやトークスキルを磨くための書籍代、メイクやファッションに関するセミナーの受講料など、スキルアップに繋がる費用です。
接待交際費
チャットレディ事務所の担当者との打ち合わせでの飲食代など、仕事関係者との交流に使った費用です。
その他チャットレディ業務に直接関わる費用(※雑費含む)
会計ソフトの利用料、手数料なども該当します。
報酬を受け取る際に銀行から引かれる振込手数料も、事業に必要な経費です。
その他、上記に当てはまらないもので、業務上どうしても発生する少額な費用(例えば文具店で買った小さな事務用品など)は雑費として計上できます。
ただし、雑費を多用しすぎると何に使ったのか不明確と見なされる可能性があるので、できるだけ具体的な費目(消耗品費など)に分類するように心がけましょう。
【NG経費と判断基準の注意点】「これはダメ！」な経費とレシートがない場合
どんなものでも経費にできるわけではありません。
仕事のためと説明できるかどうかが大きなポイントです。
プライベートとの線引き
最も注意が必要なのは、プライベートでも使用するものの線引きです。
例えば、普段使いの洋服や化粧品、友人との食事代などは経費になりません。
REIが確定申告の受付をしていた際、「ここが甘い！」と感じたのは、プライベートと仕事の区別が曖昧な領収書でした。
関係なさそうな物品の購入や家族との外食費など、どう見ても仕事と関係なさそうなものが混じっている申告書を見かけることもありました。
税務署は、申告された経費が本当に事業に必要なものかをチェックしています。
領収書・レシートがないとどうなる？
経費を証明する基本は、レシートや領収書です。
これがないと、税務署に経費だと認めてもらえない可能性があります。
ただし、公共交通機関の利用や、自動販売機での購入など、レシートが出ない場合は、出金伝票に日付・区間・金額・目的などを詳細に記録しておくことで代用できます。
出金伝票は、文房具店や百円ショップで売っているノートや出納帳のようなものでも代用できますよ。
確定申告の受付で、「領収書をなくした」という相談は本当によく聞きました。
『とりあえず保管だけしておいて、全ての経費を計算するときに仕分けする』という意識を持つこと、そして、『会計ソフトやアプリにこまめに登録すること』で、後からの負担が劇的に減ります。
経費を計上する上で最も大切なことは、何の目的で、いつ、いくら使ったのかをきちんと記録し、税務署に求められた際に「事業に必要な経費だった」と合理的に説明できることです。
日頃からレシートや領収書を大切に保管し、使途をメモしておく習慣をつけましょう。
これが、アナタの節税に大きく貢献します。
次では、いよいよ「所得」の具体的な計算方法について、シンプルに解説していきますね。
所得の計算方法：シンプルに理解する収入と経費
ここまで、チャットレディの収入がどう扱われるか、そしてどんなものが経費になるのかを見てきました。
いよいよ、それらを組み合わせて、アナタの「所得」がいくらになるのかを計算していきましょう。
「所得」という言葉を聞くと難しく感じるかもしれませんが、基本はとってもシンプルです。
アナタの所得の金額、そして最終的に税金がかかる金額は、以下のステップで求められます。
ステップ① 収入を全て合計する
1月1日から12月31日までの1年間に、チャットレディのお仕事で得た全ての売上(稼いだ金額)を合計します。
これが「収入金額」です。
チャットレディサイトから受け取った報酬の総額を、支払証明書などで確認して合計しましょう。
ステップ② 必要経費を全て合計する
チャットレディのお仕事のために使ったお金(消耗品費・通信費・家事按分など)を、項目ごとにまとめてから、全ての合計額を出します。
これが「必要経費」です。
ステップ③ 収入金額から必要経費を引いて「所得金額」を出す
ステップ①で計算した収入金額から、ステップ②で計算した必要経費の合計額を引きます。
収入から必要経費を引いた後に残った金額が所得金額(しょとくきんがく)です。
です。
この「所得金額」が、所得税などを計算する際のベースになる金額です。
つまり、この所得金額が少ないほど、税金も安くなる可能性があるというわけですね。
だからこそ経費をしっかり計上することが大切！
ステップ④ 所得金額から「所得控除」を引いて、税金がかかる「課税所得」を出す
所得金額が計算できたら、その金額からさらに所得控除(しょとくこうじょ)というものを引きます。
これを引いた後の金額が、実際に税金がかかる課税所得(かぜいしょとく)となります。
所得控除は様々な種類があります。
- 基礎控除(きそこうじょ)：誰にでも適用される控除で、一律48万円です(所得金額に応じて変動する場合もありますが、ここでは48万円と覚えておきましょう)。
- 医療費控除：医療費がかかった場合に使える
- 生命保険料控除：生命保険に入っている場合に使える
- 扶養控除：扶養している家族がいる場合に使える
これらの控除を全て合計した額が所得控除額となります。
例えば、アナタが1年間に以下のような状況だったとしましょう。
- チャットレディ収入：月10万円 × 12ヶ月 ＝ 120万円
- 必要経費：合計で30万円(通信費5万円、消耗品費10万円、家事按分15万円など)
- 所得控除：基礎控除48万円のみ適用(他に控除がない場合)
この場合、所得と税金がかかる金額は次のように計算されます。
ステップ① 収入を全て合計する：120万円(収入金額)
↓
ステップ② 必要経費を全て合計する：30万円(必要経費)
↓
ステップ③ 収入金額から必要経費を引いて「所得金額」を出す：120万円(収入金額)−30万円(必要経費)＝90万円(所得金額)
↓
ステップ④ 所得金額から「所得控除」を引いて税金がかかる「課税所得」を出す：90万円(所得金額)−48万円(基礎控除)＝42万円(課税所得)
この42万円が、アナタの所得税を計算する際のベースになる「課税所得」です。
この金額に税率をかけることで、納めるべき所得税の額が計算されます。
所得控除をしっかり適用することで、課税所得が減り、税金が安くなることがお分かりいただけたでしょうか。
次では、いよいよ確定申告書の作成と提出方法について具体的に見ていきます。
いよいよ確定申告！提出方法と流れ
ここまで、アナタの「所得」がどう計算されるかを見てきました。
いよいよ、その所得をもとに確定申告書を作成し、提出するという最終ステップに入ります。
確定申告書の作成…
と聞くと、難しく感じるかもしれませんが、最近はとても便利になっています。
自分のペースで、自宅からでも簡単に申告できる方法がありますのでご安心くださいね。
確定申告書の作成方法：1番おすすめは「国税庁の作成コーナー」
確定申告書を作る方法はいくつかありますが、REIが1番おすすめするのは、国税庁のウェブサイトにある確定申告書等作成コーナーを使う方法です。
国税庁の確定申告書等作成コーナー
国税庁のウェブサイトにある無料のサービスです。
画面の案内に従って質問に答えていくだけで、自動的に申告書を作成してくれます。
収入や経費、控除の金額などを入力すれば、自動で税額も計算してくれるので、複雑な計算は一切不要！
パソコンだけでなく、スマートフォンからも利用できます。
REIは市町村役場の税務課で確定申告の受付を経験しましたが、そこで見てきたのは、自宅でオンライン申告(e-Tax)を行うことがいかにスムーズかということです。
役所の窓口は確定申告の時期は大変混雑しますし、待ち時間が長いだけでなく、時期によってはREIのような臨時職員が対応することも多々あります。
全員が税の知識に詳しいとは限らないため、万が一、詳しくない担当者にあたると、申告内容を間違えてしまうリスクもゼロではありません。
自分のペースで確実に、そして調べながらできる自宅からのオンライン申告(e-Tax)は、税務署や役所に足を運ぶ手間も待ち時間もないのでおすすめです。
作業を中断して、データを保存しまた再開して作成することも可能なので、確定申告のやり方がまだわからない初心者にもおすすめですよ。
会計ソフトの活用（freee、MFクラウドなど）
簿記の知識がなくても、簡単な入力で日々の収入や経費を記録し、確定申告書まで自動で作成してくれる便利なソフトです。
月額料金がかかるものが多いですが、データ連携機能が充実しており、経費管理から申告までを一貫して行いたい人には特におすすめです。
青色申告(後述します)をする場合は、会計ソフトを使うと非常に効率的です。
手書き
税務署や確定申告会場で配布されている申告書に、自分で手書きで記入する方法です。
自分で税額を計算する必要があるため、簿記や税金の知識が必要になります。
初めての確定申告では、あまりおすすめできません。
主な提出方法とそれぞれの特徴：断然おすすめは「e-Tax(電子申告)」
確定申告書が作成できたら、次は税務署に提出します。
提出方法もいくつかありますが、一番簡単で確実なのは「e-Tax（電子申告）」です。
e-Tax(イータックス：電子申告)
インターネットを通じて、自宅から申告書を提出する方法です。
e-Taxは、マイナンバーカードと、マイナンバーカードを読み取るためのスマートフォン(NFC対応機種)またはICカードリーダーがあればできます。
- 24時間いつでも提出可能：確定申告期間中であれば、税務署の窓口が開いていない時間でも提出できます。
- 税務署に行かなくてOK：混雑する窓口に行く必要がなく、自宅で完結します。
- 切手代がかからない：郵送のように切手代を気にせず、無料で送信できます。
- 送った証明ができる：電子データとして送信されるため、いつ送ったかが明確に記録され、証拠として残ります。
- 添付書類の提出が省略できる場合がある：医療費の領収書や生命保険料控除証明書など、一部の書類は提出が省略できる場合があります（ただし5年間保管は必要）。
- 青色申告特別控除が最大65万円になる：後ほど詳しく解説しますが、青色申告をする場合、e-Taxで提出すると控除額が増えるメリットがあります。
REIが確定申告受付で見てきたリアルな意見として、「こういう人は困る！」というケースは、必要書類が足りていない人、経費の計算が曖昧な人でした。
不明な点やわからないことがあれば、国税庁のよくある質問を参考にしたり、チャットボットで質問することも可能です。
しっかり書類を準備してスムーズにできる国税庁の作成コーナーがおすすめ！
重要郵送
作成した申告書を税務署に郵送する方法です。
個人事業の開業届もそうでしたが、確定申告書も郵送で提出できます。
ただし、2025年度の確定申告から、税務署で申告書を受け取ったという「収受印」が押された控えが返送されないのが一般的になりました。
税務署で受付をした証明が欲しいのであれば、「書面で提出された申告書等を受け付けました。」という内容が記載されたリーフレットを返送してもらうことができます。
リーフレットを希望する場合は、切手を貼った返信用封筒を同封し、「リーフレット返送希望」と記載したメモを添付することをおすすめします。
また、郵送で送る際の切手代は、中身の重さによって変わります。
ポストにそのまま投函するよりも、郵便局の窓口ではかってもらってから切手を購入し、投函するのが最も確実です。
確定申告の締め切り日の日付(消印)までに投函されていればセーフなので、焦らず準備しましょう。
税務署・市町村役場の窓口
税務署や、REIの地域のように市町村役所の申請会場に直接出向いて提出する方法です。
確定申告期間中は非常に混雑し、長時間待つことが多いです。
職員に直接質問できるメリットはありますが、前述の通り、時期によっては臨時職員が対応することもあり、相談内容によっては適切なアドバイスが得られない可能性もあります。
少なくても、市町村役場では毎年税務課で臨時職員の募集があり、その人たちの中であまり税について詳しくない人は「ハズレ」にあたる可能性もあります。
「確定申告書を提出した後、間違いがあったらどうなるの？」と不安に思う方もいるかもしれません。
REIの経験からお話しすると、仮に間違いがあったとしても、税務署からすぐに通知が来ることは基本的にはありません。
REIが税務署に問い合わせた際、もし納める税額が足りない(過少申告)と判断されるような間違いがあったとしても、まずは「ご自身で修正申告書を提出してください」という形で促されることが多いようです。
意図的な脱税でなければ、いきなり厳しい対応をされることはあまりありませんので、過度に心配しなくても大丈夫だと思います。
青色申告と白色申告：あなたに合うのはどっち？
ここまで確定申告の基本的なことや、具体的な提出方法を見てきましたね。
確定申告のやり方について説明する前に、チャットレディとして確定申告をする上で、多くの人が悩むポイントである青色申告と白色申告どちらを選べばいいのかを解説していきます。
実は、この選択がアナタの支払う税金に大きく影響するのでぜひチェックしてみてくださいね。
「青色申告」と「白色申告」って何？
個人事業主の確定申告には、大きく分けて青色申告(あおいろしんこく)と白色申告(しろいろしんこく)の2種類があります。
青色申告
帳簿付けが少しだけ複雑になりますが、その分、税金が安くなる大きなメリットがたくさんあります。
「税金が安くなる」と聞くと、青色申告を選びたくなりますよね。
では、青色申告のメリット・デメリットについて具体的に見ていきましょう。
青色申告を選ぶ1番のメリットは、青色申告特別控除です。
所得から、なんと最大65万円を差し引くことができます。
つまり、税金がかかる「所得」をその分減らせるので、支払う所得税や住民税がグッと安くなるんです。
e-Taxで申告すると65万円控除が受けられることが多いので、この後の実践編で詳しく解説しますね。
また、赤字を翌年に繰り越せるというメリットもあります。
もし、その年の事業が赤字になってしまっても、その赤字を最長3年間、翌年以降の黒字と相殺できます。
チャットレディを始めたばかりの年や、機材に先行投資して経費がかさんだ年など、一時的に赤字になることもあるかもしれません。
そんな時にこの制度があると、翌年以降の税金負担を減らせるので安心です。
青色申告をするには、事業を開始した日(または青色申告をしたい年の1月15日まで)に、税務署へ開業届と青色申告承認申請書を提出する必要があります。
提出を忘れると、その年は青色申告ができません。
開業届や青色申告承認申請書の提出方法については、この後の実践編で、確定申告書の作成と合わせて詳しく解説しますね。
オンラインでも郵送でも簡単に提出できるよ！
また、帳簿付けが少し複雑(複式簿記)というデメリットもあります。
最大65万円の控除を受けるためには、少し専門的な複式簿記(ふくしきぼき)という方法で帳簿をつけなければなりません。
難しそう…
と思うかもしれませんが、ご安心ください。
手書きでも対応できますし、この後の実践編では、会計ソフトを使わない場合でも国税庁の作成コーナーを使った入力方法を解説しますので、安心して読み進めてくださいね。
白色申告
帳簿付け(お金の記録)が非常にシンプルな方法です。
特別な届出は不要で、誰でもできます。
その分、税金面でのメリットは少ないです。
白色申告のメリット・デメリットについても見ていきましょう。
白色申告は、簡易帳簿(かんいちょうぼ)といって、収入と経費を日付順に、お小遣い帳のようにシンプルに記録しておけばOKなんです。
GoogleスプレッドシートやExcel、市販の簡単な会計ノート、または手書きのノートでも大丈夫です。
いつ(日付)・何に(費目)・いくら(金額)使ったかを記録するだけで、青色申告(複式簿記)のような専門知識は不要です。
また白色申告は、税務署に何か特別な書類を出す必要がないこともメリットです。
白色申告では、最大65万円の所得控除を受けることができません。
また、赤字の繰り越しもできません。
その年が赤字だったとしても、翌年以降の黒字と相殺することはできません。
アナタに合うのはどっち？REIからのアドバイス！
ここまで読んで、きっと
私にはどっちがいいんだろう？
と迷っていますよね。
REIからズバリおすすめを伝えます！
副業でチャットレディをしている場合
会社からの給料があり、チャットレディの所得が年間20万円を超える場合は確定申告が必要です。
月に約17,000円(17,000円×12か月＝20.4万円)以上の所得があれば、1年間で20万円を超えてしまいます。
週に数時間チャットするだけでも簡単に到達してしまう金額なので、ご注意くださいね。
もし、この20万円を超えるかどうかギリギリのラインで、「とにかく手間をかけたくない！」という場合は、帳簿付けが簡単な白色申告から始めるのもアリです。
ただし、少しでも節税したいなら、早めに青色申告に切り替えることを強くおすすめします。
チャットレディがメインの収入源または今後大きく稼ぎたいと考えている場合
迷わず青色申告がおすすめです！
帳簿付けが少し複雑になるとはいえ、手書きでも対応できますし、何より毎年最大65万円の所得控除を受けられるメリットは非常に大きいです。
長期的に見れば、青色申告の方が断然おトクです。
REI自身も青色申告を選んでいますが、最初は少し戸惑いましたが、慣れてしまえばとても簡単です。
毎年数万円～数十万円の節税効果があるのは本当に大きいよ！
「青色申告承認申請書」は提出期限があります。
青色申告をしたい年の3月15日まで(その年の1月16日以降に開業した場合は開業日から2ヶ月以内)に提出しましょう。
青色申告を選ぶ→まずは「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出！
おさらいになりますが青色申告をしようと決めたら、まずは税務署に以下の2つの書類を提出することから始めましょう。
- 個人事業の開業・廃業等届出書(通称：開業届)：事業を始めたことを税務署に知らせる書類
- 所得税の青色申告承認申請書：青色申告をしたいという申請書
この章で、青色申告と白色申告のどちらを選ぶべきか、だいたいおわかりいただけましたでしょうか。
個人事業の開業・廃業等届出書(通称：開業届)と所得税の青色申告承認申請書については、コチラのページで詳しく解説しています。
住民税も忘れずに！副業が会社にバレないための「普通徴収」と所得税の青色申告承認申請書
確定申告が終わってホッと一息…というわけには、残念ながらいきません！笑
確定申告で所得税の金額が決まると、その情報をもとに「住民税(じゅうみんぜい)」の金額も自動的に計算されます。
チャットレディの収入は源泉徴収されていないから、会社にはバレないのでは？
と思っている方もいるかもしれません。
おっしゃる通り、チャットレディの報酬は通常、源泉徴収が行われません。
そのため、給料のように会社が税金を把握する経路はありません。
しかし、確定申告でチャットレディの収入を申告すると、その情報が居住地の自治体に伝わり、住民税の計算に影響します。
ここで副業が会社にバレてしまう可能性がある唯一の経路だよ…
特に、会社員として給料をもらいながらチャットレディを副業としている人は、この住民税の仕組みを理解しておくことが非常に重要です。
ここでは、「会社に副業を知られたくない！」と考えている方に向けて、住民税の仕組みと普通徴収という対策について解説します。
会社勤めじゃない人は読み飛ばしOK！
住民税って何？なぜ会社にバレる可能性があるの？
住民税は、都道府県民税と市町村民税の総称で、住んでいる地域の自治体に納める税金です。
所得税と同じく、前年1年間の所得に基づいて計算されます。
会社員の場合、住民税は通常、毎月の給料から天引きされます。
これを「特別徴収(とくべつちょうしゅう)」と言います。
副業をしていると、会社からの給料だけでなく、チャットレディとしての所得も合算されて住民税が計算されます。
もし、副業分の住民税も会社からの給料と合算して特別徴収されてしまうと、会社の経理担当者が「あれ？この人、給料の割に住民税が高いな？」と気づき、副業がバレてしまう可能性があるのです。
会社にバレないための対策：「普通徴収」を選択しよう！
副業分の住民税が会社にバレるのを防ぐには、確定申告をする際に、副業分の住民税を自分で納める「普通徴収(ふつうちょうしゅう)」を選択することが非常に重要です。
普通徴収とは？
会社からの給料にかかる住民税は特別徴収(給料天引き)のまま、チャットレディとしての所得にかかる住民税だけを、自宅に送られてくる納税通知書を使って自分で金融機関などで納める方法です。
これにより、会社が把握する住民税額が給料分だけに抑えられ、副業がバレるリスクを減らせます。
選択方法
国税庁の確定申告書等作成コーナーで申告書を作成する際、住民税に関する項目で「自分で納付（普通徴収）」にチェックを入れることで選択できます。
このチェックを忘れると、自動的に特別徴収となってしまい、副業がバレる可能性が高まるので、必ず確認しましょう。
「実践編」で画像付きで解説するよ！
REIは自営業の夫の確定申告を毎年代わりに行っていますが、副業をしていない場合でも、住民税の納付方法には常に注意を払っています。
特に副業をしている方にとっては、この「普通徴収」の選択が本当に重要です。
確定申告書の作成時に忘れずにチェックを入れるようにしてくださいね。
ただし、自治体によっては、普通徴収の選択が難しい場合や、副業所得の金額によっては完全にバレるのを防ぎきれないケースもゼロではありません。
問い合わせをしたり、絶対的な対策ではないことをご理解ください。
【実践編】国税庁の作成コーナーで確定申告書を作ってみよう！
さあ、いよいよ確定申告書の作成です！
難しそう…
と思うかもしれませんが、ご安心ください。
国税庁公式の確定申告書等作成コーナーを使えば、画面の指示に従って入力していくだけで、誰でも簡単に作成できます。
REIも毎年、夫の確定申告をこれでやっていますが、本当に便利です。
ここでは、確定申告書作成の基本的な流れを国税庁公式マニュアルに沿って示しつつ、チャットレディのみなさんが特に注意して入力すべきポイントを解説します。
事前準備：必要のものをそろえよう！
確定申告書の作成を始める前に、以下の書類や情報を手元に準備しておきましょう。
途中で中断してしまわないようスムーズに進めるための大切なステップです。
- マイナンバーカード (e-Taxで提出する場合。持っていない場合でも申告は可能)
- チャットレディの1年間の収入がわかる報酬明細(自分で記録したもの)または支払調書(サイトが発行してくれたもの)
- 経費のレシート・領収書、または記録をまとめたもの(Googleスプレッドシートやノートなど)
- 銀行口座の情報(還付金がある場合に振り込んでもらう口座)
- 生命保険料控除証明書(加入している場合)
- 国民健康保険料・国民年金保険料の支払証明書(支払っている場合)
- 「開業届」と「青色申告承認申請書」の控え(青色申告をする場合)
国税庁公式マニュアルと実際の画面の相違について
現在、国税庁が公開している確定申告書等作成コーナーの操作マニュアルと、実際の画面に一部相違があるようです。
これは、システムが随時更新されるためと考えられます。
ご安心ください。
このブログでは、REIが実際に現在の作成コーナーで作業しながら撮影したスクリーンショットを適宜掲載し、最新の情報に合わせています。
また、操作の途中でシステムが更新される可能性もありますので、常に最新の情報をチェックしながら進めるようにしてください。
もし、この記事や公式マニュアルを見ても操作に迷う点があれば、以下の国税庁が提供するサポートもぜひ活用してください。
まずは、以下のリンクからご自身の環境に合わせた公式マニュアルを開き、画面を見ながら入力作業を進めてみてください。
＞【スマートフォン版】確定申告書等作成コーナー 操作マニュアル
国税庁マニュアルに沿った確定申告の簡易的な流れ＆チャットレディが入力すべきポイント
上記の公式マニュアルを参照しながら、確定申告書等作成コーナーを進める中で、チャットレディの皆さんが特に注意して入力すべきポイントや、迷いやすい箇所をピックアップしました。
これらの点に気をつけながら作業を進めましょう。
【１】「作成開始」→提出方法を選択する
国税庁サイトのトップページから確定申告書等作成コーナーへアクセスし、作成開始をクリックします。
次に、マイナンバーカードの有無と、申告書提出方法の選択について聞かれます。
- マイナンバーカードを持っている場合：「e-Tax（マイナンバーカード方式）」を選択し、画面の指示に従って読み取り等の準備を進めます。
- マイナンバーカードをお持ちでない場合：「e-Tax（ID・パスワード方式）」または「書面提出」を選択します。
書面提出を選択した場合は、なぜe-Taxを利用しないのか簡単なアンケートが表示され、回答した後に次へ進めます。
【２】申告する所得の種類と決算書・収支内訳書の作成を選択する
利用規約に同意して次へをクリックすると、申告する所得の種類を選択する画面になります。
令和〇年分の申告書等の作成をクリックすると、以下のような画面になります。
xmlデータの読込の画面で、次へをクリック、次へ進むをクリックします。
【３】青色申告決算書・収支内訳書を作成する
この項目で、事業所得に関する収入や経費を入力します。
以下のような画面で、青色申告決算書または収支内訳書を作成するので、種類を選択します。
最大65万円の青色申告特別控除の場合は、青色申告決算書(一般用)を選択してください。
青色申告で10万円控除の場合は、青色申告決算書(現金主義用)を選択します。
白色申告の場合は、収支内訳書を選択します。
次に、所得の種類に応じて以下の画面から金額等を入力してください。という画面になるので、営業所得がある方の＞をクリックします。
ここでチャットレディの収入と経費をそれぞれ入力してください！
- 収入金額(売上金額)の入力：アナタの年間収入の合計額を、報酬明細や支払調書を確認しながら正確に入力してください。
- 必要経費の入力：交通費、通信費、消耗品費、地代家賃(家事按分)、広告宣伝費など、該当する経費の項目に、それぞれの合計金額を入力します。
ここが1番がんばるところ！
家事按分については、すでに説明している、地代家賃(自宅兼事務所の場合の家事按分)のところで確認してみてくださいね。
青色申告特別控除の選択と貸借対照表の作成について
青色申告決算書(一般用)を選択し、65万円控除の場合、収入や経費の入力が完了すると、青色申告特別控除額に関する質問が表示されます。
ここで65万円という内容を選択し、引き続き貸借対照表を作成しますか？と尋ねられますので、はいを選択し、貸借対照表を作成してください。
会計ソフト(freee会計やマネーフォワードなど)を利用していれば、日々の記帳に基づいて貸借対照表は自動で作成されています。
そのため、会計ソフトで完成させた貸借対照表の各項目(資産、負債、純資産など)の金額を、国税庁の作成コーナーの該当箇所へ入力してください。
多くの会計ソフトでは、e-Tax形式のデータを出力し、作成コーナーへ読み込ませることで、手入力を省くことも可能です。
【４】所得控除を入力する
事業所得の入力が終わった後、所得控除の項目に進みます。
基礎控除は自動計算されます！
ほとんどの場合、基礎控除(48万円)は自動的に適用されますので、特別な入力は不要です。
生命保険や医療保険に加入している場合、生命保険料控除の項目で、保険会社から送付される生命保険料控除証明書に記載されている金額を入力してください。
REIが加入している楽天生命の場合、毎年10月頃にこのような生命保険料控除証明書がハガキで送られてきます。
実際のREIの生命保険控除証明書
REIの場合は、上記の写真にある控除の分類：新制度を選択後に、申告額：12,000円を入力しました。
生命保険料控除証明書には、入っている保険の種類や人数によって上記とは少し異なりますが、ココを申告してくださいというような表示があるので、該当するものがあれば指示に従って入力してください。
【５】住所・氏名・マイナンバーなどの最終情報を入力する
所得控除の入力が終わると、申告者(アナタ)の基本情報を入力する画面が表示されます。
住所や氏名、生年月日、そしてマイナンバー(個人番号)を正確に入力してください。
【６】住民税の納付方法を選択する※該当する人のみ
画面の案内に沿って進むと、住民税・事業税についての項目が表示されますので、こちらをクリックして入力画面に進んでください。
給与・公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択肢が表示されるので、勤務先に副業が知られることを避けたい場合は、必ず自分で納付(普通徴収)にチェックを入れてください。
これを忘れると、副業分の住民税も給与からの天引きと合算されてしまい、勤務先に副業が発覚する可能性が高まります。
【７】入力内容を確認＆添付書類を提出！
すべての入力が終わったら、最後に表示される申告内容(収入・経費・所得・税額など)をしっかりと確認しましょう。
添付する書類は最後に表示されるので、運転免許証やマイナンバーなどのコピーが必要な人は、指示に従い同封します。
間違いがなければ、いよいよ提出です。
- e-Taxで提出する場合：マイナンバーカードなどを利用して、画面の指示に従いデータを送信します。
- 書面で提出する場合：作成した申告書をPDFでダウンロード・印刷し、税務署に郵送します。郵送の際は、重さに応じた切手を確認し、期限内の消印となるよう早めに投函しましょう。
難しく考えずに、まずは挑戦してみましょう！
いかがでしたでしょうか？
「確定申告」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、国税庁の確定申告書等作成コーナーを活用すれば、想像以上に容易に手続きを進められることをご理解いただけたかと思います。
特に初めての方にとっては、一度経験してみることで、「なんだ、こんなものか」と実感できるはずです。
もし不明な点が生じた場合でも、国税庁のよくある質問やチャットボットを利用して質問することも可能です。
適切な確定申告を行うことで、ご自身の努力で得た収入を無駄なく守りましょう。
確定申告後の流れ：提出後の対応について
確定申告書を無事に提出できたみなさん、本当にお疲れ様でした！
これで確定申告の主要な作業は終了ですが、申告書を提出しただけで終わりではありません。
提出後には、税金が戻ってくる還付や、追加で税金を支払う納税など、いくつか対応すべきことがあります。
ここでは、確定申告書提出後の具体的な流れと、それに伴う対応について詳しく見ていきましょう。
1. 税金の還付と納税について
確定申告の結果、税金が戻ってくる「還付」になるのか、それとも追加で税金を支払う「納税」になるのかで、その後の対応が変わります。
還付金とは、確定申告によって納めすぎた税金が国から返還されるお金のことです。
チャットレディにおいても、還付金が発生する可能性は十分にあります。
主なケースや振込時期は以下の通りです。
- 所得税が源泉徴収されている場合：一部のチャットレディサイトでは、報酬の支払い時にあらかじめ所得税(源泉徴収税)を差し引いている場合があります。この源泉徴収税は、いわば税金の「仮払い」です。確定申告で年間の所得税額が確定した際、すでに源泉徴収されている税額が、実際の納税額よりも多かった場合、その差額が還付金として戻ってきます。特に、多額の経費を計上したり、社会保険料控除、生命保険料控除、医療費控除などの所得控除を適用することで、課税所得が減り、還付金が発生しやすくなります。
- 予定納税をしている場合：前年の所得が一定額を超えた場合に、その年の所得税を事前に支払っている「予定納税」の額が、確定申告で計算された実際の所得税額を上回った場合も、還付金が発生します。
- 特定の控除を適用する場合：例えば、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の初年度など、特定の控除を適用することで、すでに納めた税金や源泉徴収された税金が還付されることがあります。
- 還付金の振込時期：e-Taxで申告した場合、還付金は通常2～3週間程度で指定した銀行口座に振り込まれます。書面で提出した場合でも、おおむね1ヶ月から1ヶ月半程度で振り込まれることが多いです。確定申告の時期(2月～3月)は処理が集中するため、これより遅れることもあります。
- 振込先の確認：確定申告書作成時に指定した銀行口座に振り込まれます。振込日などの詳細については、国税庁のウェブサイトで「還付金処理状況確認」サービスを利用して確認できる場合があります。
納税とは、確定申告によって追加で支払うべき税金がある場合のことです。
所得税の納税期限は、原則として確定申告の提出期限と同じ、その年の3月15日(土日祝日の場合は翌営業日)です。
この期限までに納税を済ませる必要があります。
納税方法はいくつか選択肢があるので、自分に合った方法を選びましょう。
- 振替納税(口座振替)：事前に税務署に「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」**を提出しておくことで、指定した銀行口座から自動的に税金が引き落とされる方法です。一度手続きをすれば、翌年以降も自動で引き落とされるため、納税忘れを防ぐことができ、最もおすすめの方法です。ただし、振替日は所得税の確定申告期限より約1ヶ月後になるため、口座に余裕を持たせておきましょう。
- クレジットカード納付：国税庁の「国税クレジットカードお支払いサイト」を利用して、クレジットカードで納税する方法です。24時間いつでも納付可能で、ポイントが貯まるメリットもありますが、決済手数料がかかります。
- e-Taxによるダイレクト納付：e-Taxソフトなどから事前に金融機関の届出をしておくことで、インターネットバンキングを利用して直接納税する方法です。
- コンビニ納付(QRコード)：30万円以下の税額であれば、国税庁のサイトでQRコードを作成し、コンビニエンスストアで現金で納付できます。
- 金融機関の窓口で現金納付：税務署から送付される納付書や、国税庁のサイトで作成した納付書を利用して、金融機関(銀行、信用金庫など)の窓口で現金で納付する方法です。
2. 確定申告書の控えの保管の重要性
確定申告書を提出したら、必ず控え(提出した申告書のコピー)を保管しておきましょう。
なぜ控えが必要なのか、理由を以下に書いておきますね。
- 所得証明：住宅ローンや賃貸契約、保育園の入園などで所得を証明する際に必要になることがあります。
- 融資・補助金申請：事業の融資や国の補助金などを申請する際に、提出を求められることがあります。
- 税務調査対応：万が一、税務調査が入った場合に、提出内容をすぐに確認できるようになります。
- 翌年の申告準備：翌年の確定申告をする際に、前年の内容を確認する資料として役立ちます。
控え(コピー)の保管方法は、書面とe-Taxとで異なります。
書面で提出する場合は、国税庁の作成コーナーで確定申告書を作成し印刷すると、提出用と控用がセットで出力されます。
税務署へは提出用を郵送または持参し、控用は必ず手元に保管してください。
控用には、受領印や受付印は押されませんが、提出した申告書のコピーとして重要な証拠となります。
e-Taxで申告書を送信した場合は、紙の「提出用」申告書は存在しませんが、申告内容をいつでも確認できるよう、送信した申告書データをPDFなどでダウンロードし、印刷して紙媒体で保管しておくことを強くお勧めします。
e-Taxソフトなどでは、送信した申告書の内容をPDF形式で出力する機能があるので、それを利用してください。
また、e-Taxで送信が完了すると、受信通知という電子データが発行されます。
これは申告書が税務署に確かに届いたことを示す重要な証拠ですので、こちらもダウンロードして保管しておきましょう。
必要であれば印刷しておくのも良いでしょう。
関連する領収書や帳簿なども一緒に保管しておいてくださいね。
帳簿や書類は7年間保存しないといけないよ！
3. 税務調査の可能性と対策
個人事業主として確定申告を行う以上、税務調査の対象になる可能性はゼロではありません。
しかし、過度に恐れる必要はありません。
どのような場合に調査対象になりやすいかを以下に書いておきますね。
- 売上や経費の金額が前年と比べて大きく変動した場合。
- 同業他社と比べて、利益率や経費の割合が極端に異なる場合。
- 高額な経費を計上している場合。
- 消費税の還付申告をした場合。
調査対処にならないために、以下のような対策をしておきましょう。
4. 翌年以降の確定申告に向けて
今年の確定申告が終わったら、来年以降に向けての準備も視野に入れておきましょう。
まとめ：初めてでも大丈夫！確定申告はあなたの強い味方
皆さん、ここまで本当にお疲れ様でした！
このガイドを通して、確定申告に関するたくさんの情報をお届けしてきました。
たくさんの新しい情報に触れて、もしかしたら少し頭が疲れてしまったかもしれませんね。
最も大切なことは、初めての確定申告の壁を乗り越えること、そして確定申告は怖いものではなく、アナタのビジネスを守り、成長させるための強力なツールであると理解することです。
初めてのことって、何でもそうですが、特に税金が絡むと身構えてしまいますよね。
REIも最初はそうでした。
しかし、今年の確定申告をやりきれば、来年からは何を・いつまでに・どうすればいいかの全体像が掴めます。
日々の記帳を習慣化し、会計ソフトを継続して利用していれば、来年の確定申告は今年の何倍もスムーズに終わるはずです。
確定申告、面倒だな…
と感じることもあるかもしれません。
でも、これは単なる義務ではありません。
確定申告は、これらを実現するための、アナタのビジネスにとって強い味方なのです。
もし途中で「やっぱりわからない」「これで合っているか不安」と感じることがあれば、以下のようにぜひ誰かを頼ってください。
- 管轄の税務署：無料で相談に乗ってくれます。「〇〇市 税務署」と検索すれば、連絡先が見つかります。
- 国税庁のチャットボットやQ&A：オンラインで手軽に質問できます。
- 会計ソフトのサポート：多くの会計ソフトには、確定申告に関するサポート体制が整っています。
- 税理士：専門的なアドバイスが欲しい場合や、複雑なケースは、税理士に依頼することも検討しましょう。
アナタが頑張って得た収入を守り、より一層ビジネスを成長させていくために、このガイドが少しでもお役に立てたなら幸いです。
アナタのチャットレディ業が順調に進むように心から応援しているよ！